研究・コンサルテイングの方向性

企業価値の創造が今日的経営の最大関心事である。企業変革、構造改革、企業再生などさまざまな言葉で叫ばれているのも、企業の経営スタイルを抜本的に変えねばならないとする切迫感が言わしめるところであろう。価値の創造に焦点をあて、企業システムを再設計する必要性が、緊急性をもって迫っている。
 変革を迫られている背景には、高度情報化に起因する「パラダイムシフト」という名の地殻変動がある。企業経営のありかたは抜本的に変革しつつあるし、せねばならない。企業組織におけるフラット化、ネットワーク化や生産、流通システムにおけるバリュー・チエーン・マネジメント、さらに企業合併、事業部売却、グローバル化やボーダーレス化に伴う価格破壊など、いまや常識語となってきた。経営情報は管理情報から戦略情報化してきている。しかし、これらの対応は局所的であり、体質変革になかなか達していないのが現実である。
 従来から存在した日本固有の社会構造はもはや通用しないことの自覚が必要とつくづく思う。情報が瞬時に世界中を駆け巡り、資金は国の壁を越えてあっという間に移り、また人もモノもダイナミックに移動する。そうした中では、企業としてこれらの社会構造変革を踏まえた、否、先読みしたグローバルな対応を余儀なくされる。過去の、技術力の高さ、勤勉さ、企業内労働組合など日本企業としての特殊性は、もはや功をなさないのである。
 このような時代環境の変化を直視した上で、大胆な変革を果敢に実行しなければならない。いたずらに先進企業の真似をしたり、恐怖を抱いたり、また、企業変革、改革を高らかに標梼しても何ら問題は解決しない。
 時代は変わったのである。変化した時代環境下でいま企業に最も求められるのが、従来の延長思考が良いとする発想を完全否定し、真に「企業価値」を創造し続ける仕組み作りである。よく言われる“グローバルな資本主義時代において、企業価値を創造できない企業は淘汰される”この経済原理がより鮮明になってきていると思う。しかし、これを実行するためには、今日までの行動を否定する要素が多い。これを実践する方法論の一つが顧客価値認識とその定量化によるプロセス管理であると考える。
 企業は、さまざまなステークホルダー(資金、人材、顧客、社会)から資源の提供を受け、それを活用して社会に貢献できるモノ、サービスを提供する組織体である。それ故、企業は環境変化に柔軟に、先行的に変革していかなければならない。変革の視座を「価値」を基軸に変えることが、企業を変えるスタート点であろう。ステークホルダーを効率重視の活用からそれぞれのステークホルダーにおける価値の最大化を意識することだ。つまり、企業価値を創造することが企業の目指すべき役割であることを再認識すべきことは頗る当然のことと思う。
 資源を企業価値に反映する経営の標榜である。このことは、資本主義の原理原則であったはずであるが、戦後の経済発展を成し遂げる過程において、企業は(特に日本では)この経済原理を看過し、知らず知らずのうちに企業価値を意識しない、効率重視のサイクルに翻弄されてきてしまった。高度情報化に伴う社会構造の変化は、これに対応する変革を企業につきつけ、それゆえ、「企業価値創造」経営に関する方法論の確立は待ったなしの現状である。
「企業価値創造」には幾多の説があり、様々な視座で唱えられ、また、企業に於いて試行錯誤が繰り返されているが、いまだ定まった方向性が見出し難いとの認識もある。これは、急激な環境変化、経営方式の流動化と情報技術の急速な進展に、学問や方法論の定型化が追いついていけないことが一因かと思う。さらに言えば、変革は企業ごとに方向性と方法論を確立すべき時代かもしれない。
 
 以上の思いを踏まえ、新たな経営方式を果敢に提言、支援していきたいと考えました。そのために同様の意識を持つ仲間数人と研究所を立ち上げ、研究とその成果発表、実践を行っております。



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